2020年9月末、新型コロナ対策の一環として、全日本空手道連盟は頭部を守る専用防具「メンホー」の口元部分に飛沫防止のシールドをつけることで、練習することや試合をすることを認める方針を打ち出しました。
2020年10月4日に日本武道館で行われた「関東大学選手権」において、飛沫防止シールドを装備したメンホー着用にて大会運営が行われました。
これまで組み手の練習・試合等の活動を満足にできていなかったプレーヤーには朗報です。
実際にこの報道を受けて、メンホーにシールドをつけることで期待できる効果とデメリット考えてみたいと思います。
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メンホーにつけるシールドの概要
メンホーは新たなバージョンが出るたびに改良がなされていますが、どのバージョンにおいても口元に呼吸するためのスペースの穴が空いている設計になっています。
上記写真はシールドの例となります。
口元の穴を囲うようにすることで、飛沫が飛散するのを防ぎます。
これにより、メンホーで穴の開いている部分は視界(目)の部分のみとなります。
メンホーシールド装着のメリット
1番のメリットは飛沫飛散防止です。
口元の穴をシールドで塞ぐことで、
民間企業による調査によると、これによる飛沫飛散の割合が95〜98%削減することができるようです。
上述した通り、飛沫が飛散する恐れのある場所は、ほぼ視界(目)の部分の穴のみとなります。
プレー中の間合いを取った状況・適度な距離を保った技の攻防では、飛沫が相手にかかることはほぼ無いでしょう。
プレーヤーにとっては嬉しい対策となります。
また心理的な安心感も醸成されることでしょう。
メンホーシールド装着のデメリット
メンホーシールドを装着することで「呼吸がしにくくなる」デメリットもあります。
メンホーはそもそも頭部を守る安全性が高いメリットがありますが、その分呼吸がし難いデメリットがあります。
更に、そこからシールドで呼吸穴を塞ぐことで、息苦しさが強くなることは間違いないでしょう。
呼吸のしにくさは、慣れていないと苦痛になります。
メンホーシールド着用に向けての対策
これからメンホーシールドを着用することになれば、ちょっとした対策も必要になるでしょう。
以下の対策案を参考にしてください。
呼吸のしにくさに慣れておく
シールド付きメンホーを試合当日まで着用しないで、ぶっつけ本番で装着しないようにしましょう。
呼吸穴を塞げば間違いなく、呼吸はしにくくなります。
理解していても、いざメンホーをつけて呼吸しにくくなることに戸惑いを見せたら100%の能力は発揮できません。
準備が大切なのです。
何度も練習で使用しておく
上記の「呼吸のしにくさに慣れておくこと」にも繋がります。
口元をシールドで塞いだ状態は、呼吸のしにくさに慣れておかないと本番で辛くなります。
ですので本番を想定して練習段階で何度もメンホーをつけて実践する必要があります。
本番で練習通りを出したければ、練習で本番を想定した練習をしなければなりません。
練習時から息苦しさを感じるかもしれませんが、試合で100%を出すために必要なことです。
順位段階で呼吸の仕方の工夫をしたり、ゲームの組み立てを再考したりするきっかけにもなるでしょう。
曇り止めを用意しておく
メンホーを使用している人は、既に曇り止めを活用している人も多いでしょう。
これまで曇り止めを使用してこなかった人も、空気穴が塞がれることによりメンホーの曇りが発生する可能性があるので、対策として曇り止めを用意しておく必要があるでしょう。
以下はメンホーを販売しているミズノ製の曇り止めです。
現行販売しているメンホーとの互換性があります。
新たな環境へ進むためには準備が必須
新型コロナ対策として世の中では続々と対策案が発せられています。
スポーツの世界では、慣れない環境に身を投じる場合には最低限の準備が必要です。
上記ではその準備に必要なことを提案させて頂きました。
ライバルと差をつけるためには、先を見越して適切な準備をする必要があります。
是非参考にされて、充実した組手ライフを送ってください。