今回のお題は、【メンタルを鍛えるとなぜ成績があがるのか?】です。
メンタルとは「こころのあり方」とも考えられています。
近年、スポーツの世界では「メンタル」についてよく語られています。
メディアなどの放送でもメンタルという言葉はかなり多く使われているので、スポーツを頑張っている人であれば「メンタル」の重要性についてはある程度理解しているのではないでしょうか。
なぜメンタルが重要なのか?なぜメンタルを鍛えると成績が上がるのか?
こんな観点で話を進めていきます。
もくじ(タップするとジャンプします)
本当にメンタルを鍛えると成績が上がるの?
コレについてボクはYESと言います!
作新学院大学准教授の笠原彰氏によると…メンタルトレーニングをすれば、技術や体力は変わらなくても試合での実力発揮度が最大で20%アップできるというのが研究で解った。
との事で20%とはかなり大きな数字であり、メンタルトレーニングの重要性が明確になった研究でもあります。
実際メンタルの効果性を数字にするのはかなり難しいと思いますが、このように専門家の方がメンタルに特化した研究をしてくださる事は、スポーツ界にとってとても意味のある事になるでしょう。
試合本番では、普段通りの実力を精一杯出し尽くしたい!
というのがアスリートの本音でしょう。
ただし、試合会場では【気候・天気・雰囲気・相手・審判・観客・緊張感】など様々な外的要因により、普段通りのパフォーマンスを完璧に出せる人が少ないのが現実です。
言うならば、普段以上のパフォーマンスを試合本番で出せる人はそうそう居ないと言う事です。
このように、試合本番で練習以上のパフォーマンスを発揮するためにメンタルを鍛えることが重要なのです。
技術練習だけするよりも、並行してメンタルトレーニングをした方が本番でのパフォーマンス性能が高くなるのです。
「セルフイメージ」を確立させよう
セルフイメージという言葉は聞いたことありますか?
セルフイメージとは「自分自身はどういう人間か?」イメージするものです。
その自己像が素晴らしければ、成績が上がると考えています。
ボクはビジネスでもスポーツでも、自分の事をどのように思っているか?というセルフイメージが自分の人格としても表現されると思っています。
人は目で見た相手の情報や雰囲気から、強い人や出来る人を感じ取る事があります。
なぜ強そう…とか、できそう…とか思うのかというと…大概が「自信がありそう」「落ち着いている」などという反応があるのではないでしょうか?
空手・柔道・剣道などでは、自信ある姿や強そうな姿を見せることで、相手が怯んだり緊張すればメンタル面では一歩リードと捉えます。
自分を認めている・自信がある・心が満たされているといったような人は、そのセルフイメージが自信と余裕になって外見に表れてきます。
例を挙げますが、以下の中で良い成績を挙げそうなのは誰でしょう?
■スポーツの事例
1・顔が赤らんでおり、緊張感や切羽詰まった様子が見える選手。
2・外見からは余裕さや自信が感じられ、落ち着いている選手。
■ビジネスの事例
1・言葉が非常に丁寧で優しい。申し訳なさそうに話すセミナー講師。
2・言葉にメリハリがある。姿勢よく身振り手振りを交え話すセミナー講師。
どちらも同じ強さ・知識を持った人という条件です。
例外があるかもしれませんがほとんどの人は2の人を選んだのではないでしょうか。
スポーツの事例では、落ち着いている人(頭が)の方が練習通りを出しやすい。
ビジネスの事例では、自信なさそうに見えてしまう人に教えて欲しくはないですよね。
能力は一緒でも、自身のセルフイメージ次第で成果が変わってくるのです。
メンタル面で相手よりも一歩リードを得たいと考えているのであれば、自分自身のセルフイメージを高いところに置く必要があります。
そのためには強さの土台となる「練習」と「メンタル」のトレーニングが重要となるのです。
メンタルの鍛え方
メンタルを鍛える、強くするには様々な方法があります。
特に、1人で簡単に普段の生活からできる事は…
- マイナスなフレーズを控える。(ポジティブフレーズに変える)
- 他人を許す。怒らない。
- 自分自身を受け入れる。
- 小さくて良いので成功体験を積み上げる。
- 周囲との付き合い方は、ネガティブな発言や行動をとらない人と共に。
などなど簡単に記載しましたが、他にも沢山あります。
これらを積み重ねることにより自分の心が強くなり、メンタルが強くなるのです。
そして自信や余裕に繋がり、自分の外見に滲み出ることに繋がるのです。
剣士「山岡鉄舟」から学ぶ「こころ」の強さ
セルフイメージはざっくりと「自信」とも捉えられます。
「自信」を得るために、技術的な「能力」「経験」にプラスして人間性を磨いて行くということは、セルフイメージを高めるのに非常に有効なことです。
▲山岡鉄舟 Wikipediaより
そのむかし・・・「山岡鉄舟」という「一刀正伝無刀流」という一刀流の流派を開き、幕府に使えていた歴史上の人物が居ました。
【山岡鉄舟】の著者である大森曹玄氏によると
彼は、無刀流の極意を「心外無刀」、心の他に刀なしとして、勝負に拘らずもっぱら心を鍛錬する事に重視した。そして近代剣道が教育的に発展する母体となった。
山岡鉄舟は、20代の頃、剣の師匠「浅利又七郎」にどうしても勝つ事が出来なかったため、何が足りないのかを考え、禅の修行に打ち込みます。
それから再び試合を申し込んだ所、山岡鉄舟の無言の気迫に動じて、浅利は試合前に「まいった」と言った。
私もこのエピソードはとても好きなのですが、このような背景からもこころを鍛える事で自分の見え方は変わって来ると信じています。
世界的講演家 ブライアン・トレーシーからの話
▲ブライアン・トレーシー 出典元
世界の権威らの話によると、人間の性格形成は1歳に満たないうちから性格形成をはじめ、16~17歳で基本的な人格が形成されるといわれています。
その中で、世界的な講演家ブライアン・トレーシーは言います。
人格という物は強固で崩す事ができない
このように話しています。
この言葉にボクも同意をします。
しかし、人格は崩せない代わりに積み重ねることができると考えています。
この積み重ねが人間の最終的な「格」として表に出るものだと思っています。
まさに山岡鉄舟はそれではないでしょうか?
メンタルを鍛えてもさらに上を目指す!
ボクはアスリートとの関わりの中で、「技術」も本番に向けての「戦略」にも穴がない人(準備が日頃から万全な人)には決まって、メンタルを更に鍛える観点でアドバイスを送ります。
あともう少し技術以外で成長できるとするなら何か?という視点です。
この質問を投げかけることにより、選手はさらに強くなるために必要な事は何か?を探すための思考が動き出します。
この質問の回答が明らかになり行動することで、成績が良くなる確率が上がると考えています。
日頃から「考える習慣」を作ることはとても重要なのです。
効果的な質問を投げかけることで、人間の脳は無意識の状態でも「その質問」が頭の中で巡るのです。
すぐ答えが出ない質問でも、ある日ふと答えが出ることもあるのです。
言われたことをやるだけでなく、自分の頭で考えることを増やす習慣を増やすことでメンタルの強い人間になれるのです。
まとめ
今回話した「セルフイメージ」という観点は、非常に奥が深く難しい物です。
このようにブログの中ですべてを書き出す事は不可能だと思います。
専門の学者・哲学者であっても多くの時間と研究結果が必要になるでしょう。
人によって解釈は様々だと思いますが、今回僕が言いたいのは…
人は「こころ」を鍛える事で、その成果が自分の人格の中に表れると考えます。
そして、それは外側にも自然に表れるものです。
…そう思っています。
タイトルに戻って【メンタルを鍛えるとなぜ成績があがるのか?】の答えとしては、
- 自分自身に「自信」が強く定着するようになるから。
- 相手より形成的に優位に立ちやすくなるから。
- 人にも優しくなれ、心強い協力者も増えるから。
これらはほんの一部です。答えとしてはもっともっと沢山あります。
セルフイメージを高めるというのは、非常に壮大なテーマですが、それだけ意識をして「こころ」の強化に取り組めば、あなたの未来が素晴らしく変化していく物だと思います。